里海ホームの日々

2012年6月1日大分県でファミリーホーム(小規模住居型児童養育事業)開所。

背中をさすりながら

ひと月ぶりに社会人3か月目のS子に会いに行きました。

まだまだ仕事に慣れずに、週末は殆ど寝ていると言います。

緊張の連続なのでしょう。

 

腰や肩を痛がるので腹ばいになってもらい、マッサージをしながら近況を聞きました。

この数か月でずいぶん大人になったなと思ったのは、

職場で腹が立っても笑顔で対応できていると

(マスクで表情が見えないのも幸いして?)、

仕事上のトラブルも冷静に努めている自分がすごいと、自分を褒めていたところ。

 

あんなに自分はダメだと責めていた怒涛のような思春期を思い出しました。

 

肩をさすりながら、「よく頑張ってるね」「この一年踏ん張れたらすごいよ」

「でも本当に辛くなったら、死ぬまで頑張らなくていいから 言ってね」

 

声をかけながら、ガチガチの背中だけれど、

一か月前より少し体が逞しくなったかな。

 

幼い頃から実親と殆ど交流のない子が、

社会人になっても、そこはやっぱり実家にはならない。

公的な措置が切れても、里親も「親」なのだ。

お米はあるか  なにか欲しいものはないか  困ってることはないか

仕事は慣れたか        等々・・・

親同様に気に留め、声をかけて 顔を見にいって

その積み重ねで

自分を見て応援してくれる、支えてくれる「家族」がいると、 

そう思えることが、社会人として歩む原動力となるのではないか。

 

里親家庭を巣立った子からも 色んな事を教えてもらっています。