里海ホームの日々

2012年6月1日大分県でファミリーホーム(小規模住居型児童養育事業)開所。

里子たちとの出会いが生んだ 道

 

「将来は立派な小児科医として地元に貢献したいと思う。

大家族のみんな、支えてくれてありがとう。」

 

次男の予備校「合格体験記」の末尾の言葉です。

 

大学受験に失敗し、浪人生活が始まった頃

「第3子が高校を卒業したら里親を始める」という親のもとで

重い気持ちで予備校に通い始めた次男。

まだ将来の目標は定まっていなかったと思います。

 

夏  児童相談所から子どもが託された。

辛い体験が積み重なって来たその子の養育に、父母は翻弄し

その半年後にも、2番目の小さい弱々しい子がうちにやって来た。

予備校に通いながらうちの中で、家族になり始めた子どもたちを

次男はどんな思いで見ていたのでしょうか。

 

「小児科医になって子どもたちを支えたい。医学部に行く」

偏差値50以下からの決意。 猛烈に勉強し、それを2年で達成しました。

 

 あれから長い月日が経ち

今年の医師国家資格試験の発表が、3月18日にありました。

1万人以上の人が受けて、9029人が合格  合格率は89、0%。

 

真面目に勉学に励んでいても 涙を飲んだ人もたくさんいます。

あれだけ勉強し、実習し、国試に挑み 医師になることが

いかに大変か そばで見ていて 初めて知りました。

 

次男は 見事合格

4月1日から関東で研修医としての生活が始まります。

 

里子たちとの出会いが 大きな原動力になったと思います。

勉強の合間に子どもたちにもよく関わってくれました。 

それが学習にも生かされたし、何より子どもたちが元気に明るく育ってくれています。

地元に帰って来て 多くの子どもたち、親たちに寄り添う医者になってほしいと

心から願っています。