里子たちとの出会いが生んだ 道
「将来は立派な小児科医として地元に貢献したいと思う。
大家族のみんな、支えてくれてありがとう。」
次男の予備校「合格体験記」の末尾の言葉です。
大学受験に失敗し、浪人生活が始まった頃
「第3子が高校を卒業したら里親を始める」という親のもとで
重い気持ちで予備校に通い始めた次男。
まだ将来の目標は定まっていなかったと思います。
夏 児童相談所から子どもが託された。
辛い体験が積み重なって来たその子の養育に、父母は翻弄し
その半年後にも、2番目の小さい弱々しい子がうちにやって来た。
予備校に通いながらうちの中で、家族になり始めた子どもたちを
次男はどんな思いで見ていたのでしょうか。
「小児科医になって子どもたちを支えたい。医学部に行く」
偏差値50以下からの決意。 猛烈に勉強し、それを2年で達成しました。
あれから長い月日が経ち
今年の医師国家資格試験の発表が、3月18日にありました。
1万人以上の人が受けて、9029人が合格 合格率は89、0%。
真面目に勉学に励んでいても 涙を飲んだ人もたくさんいます。
あれだけ勉強し、実習し、国試に挑み 医師になることが
いかに大変か そばで見ていて 初めて知りました。
次男は 見事合格
4月1日から関東で研修医としての生活が始まります。
里子たちとの出会いが 大きな原動力になったと思います。
勉強の合間に子どもたちにもよく関わってくれました。
それが学習にも生かされたし、何より子どもたちが元気に明るく育ってくれています。
地元に帰って来て 多くの子どもたち、親たちに寄り添う医者になってほしいと
心から願っています。