里海ホームの日々

2012年6月1日大分県でファミリーホーム(小規模住居型児童養育事業)開所。

実家族の力

Jくんの小学校の卒業式に、実家族が来てくれました。

保護者控え室で、最近の彼の様子などを説明して過ごし、

親子で対面しないまま式が始まりました。

  

「卒業生入場」

いきものがかりの♪エール♫の曲の中、級友たちと入場

正装したJくんが凛と背筋を伸ばして堂々と歩きます。

パパたちはどんな気持ちで拍手で迎えたことでしょう。

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「証書授与」 

順々にステージに立ち、名前が呼ばれるまで、皆の方を向いて立って待ちます。

その時、保護者席の私たちだけでなく、実家族の存在を確認していました。

 

式の最後に卒業生の合唱、そしてそれぞれが父母たちに花を手向ける場面に・・・

Jくんは、真っ先にパパのところに花を持って行ったのです。

僕の卒業式に来てくれた!

Jくんの、はち切れんばかりの喜びがわかり、鳥肌が立つほど感動しました。

 

私たち里親は、いろんな事情があって我が子と暮らせない家族たちの支援者でもあります。

日常は親に代わって養育していますが、実家族から引き継いでいる個性や様々な力、

それをたくさん生かしたいと思って育てています。

それを象徴する、とても嬉しい場面でした。

 

それぞれ遠方の出張や仕事に向かうため、式後は慌ただしくお別れ。

そんな忙しい中、よくぞ時間をとってくれたと思います。

彼は「卒業式に、たくさん来てくれて嬉しかった!」と素直に表現しました。

夜、たくましく育っている彼の姿を見た喜びと感謝のメールが届きました。 

こちらこそ感動をありがとうございます。

里親冥利につきます。