師匠のお弁当
先日、地区の行事「お籠り(おこもり)」があり、
神社での神事の後、老人会、婦人会、青壮年部、子ども会など区民の方々が集い
総勢70〜80人で公民館でのお花見、お食事会となりました。
お弁当は各班で、仕出し屋や手作り等々用意して、見事な宴会です。
いつもお世話になっている区長さんの奥さんは料理上手で、料亭並みの腕前。
朝見せていただくと、班の10人分のお弁当を作っていました。
じゃこ飯、蕗やこんにゃく椎茸などの煮しめ、トンカツにエビフライ、
かぼちゃと小豆のいとこ煮、ポテトサラダにほうれん草のナムル等々・・・
おかずが12品以上はあったでしょうか いや〜これはこれは素晴らしい
古希を過ぎているのに、一人でやってのけるエネルギッシュさ
うちの娘も息子も日頃から、料理を教えてもらっています。
もちろん私もですが・・大雑把な性格ゆえ とてもこの手間のかけ方は真似できません
地区の行事を通じて、あそこの何ちゃんが高校生になった、あのお婆ちゃんが入院した
どこの息子さんが就職した、結婚した等々・・・情報源となります。
うちのホームの子ども達にも、「あらもうこんなに大きくなったん」
「この間までこんなに小さい赤ちゃんだったのにね」と声をかけていただけます。
日頃遊んでくれる医大生が一人 お籠りに参加してくれました。
都会出身の彼女 こちらの濃いコミュニティの実際に目をまんまる👀
お腹いっぱいになった子どもたちは、グランドに飛び出し
小学高学年を中心に宝探しごっこや鬼ごっこ
幼児たちも一生懸命ついて走り回っていました。
どの子も育ち合える良い地区だなあと しみじみ思います。
🌸サクラ満開🌸
昨日 近所の桜が🌸🌸🌸
これはもったいないと早速お花見を計画し、午後からバタバタと買い出し準備です。
子ども大人合わせて12人分 キッチンで走るように作りました💨
押し寿司4種(炙りサーモン、イカ、エビ、ベーコン)
鶏もも身と手羽元の唐揚げ、 ホーレン草とベーコン舞茸のソテー
フライドポテト、ブロッコリー、プチトマト、デザートの果物
市販のチョコマフィンはカットして。 ジュースにノンアル
日も傾いてきた さあ出発!
近くに住む一人暮らしのMさん、補助者のSさんも一緒に
友達のうちに遊びに行ってるJくん、中学生のM子はそのまま自転車で
短大生活が始まるS子は、引っ越し荷物の片付けの合間に
かとちは幼稚園の勤務終了後に それぞれ後から合流
夜、幼児たちはニコニコ笑顔のまま眠りにつきました。
楽しい美味しい経験の積み重ね、たくさんの大人に見守られていること
子ども達の心や体に繋がっています。
実家族の力
Jくんの小学校の卒業式に、実家族が来てくれました。
保護者控え室で、最近の彼の様子などを説明して過ごし、
親子で対面しないまま式が始まりました。
「卒業生入場」
いきものがかりの♪エール♫の曲の中、級友たちと入場
正装したJくんが凛と背筋を伸ばして堂々と歩きます。
パパたちはどんな気持ちで拍手で迎えたことでしょう。
「証書授与」
順々にステージに立ち、名前が呼ばれるまで、皆の方を向いて立って待ちます。
その時、保護者席の私たちだけでなく、実家族の存在を確認していました。
式の最後に卒業生の合唱、そしてそれぞれが父母たちに花を手向ける場面に・・・
Jくんは、真っ先にパパのところに花を持って行ったのです。
僕の卒業式に来てくれた!
Jくんの、はち切れんばかりの喜びがわかり、鳥肌が立つほど感動しました。
私たち里親は、いろんな事情があって我が子と暮らせない家族たちの支援者でもあります。
日常は親に代わって養育していますが、実家族から引き継いでいる個性や様々な力、
それをたくさん生かしたいと思って育てています。
それを象徴する、とても嬉しい場面でした。
それぞれ遠方の出張や仕事に向かうため、式後は慌ただしくお別れ。
そんな忙しい中、よくぞ時間をとってくれたと思います。
彼は「卒業式に、たくさん来てくれて嬉しかった!」と素直に表現しました。
夜、たくましく育っている彼の姿を見た喜びと感謝のメールが届きました。
こちらこそ感動をありがとうございます。
里親冥利につきます。
作品を生み出すエネルギー
我がホームの画伯 Jくん
これは「龍の子太郎」の読書感想画 (切り絵の版画仕立てです)
小学校の図書室に貼られたものです。
構図やタッチ、色彩、筆の使い方等々・・・群を抜いていて、
同級生からも「すげえ〜! 神!」と尊敬の目で見られます。
これまでも県の高山辰雄賞を連続受賞し
彼の作品は各小中学校に順次移動展示されました。
町の読書感想画で優秀賞 町立図書館に展示されました。
「銀河鉄道の夜」
言葉での表現は拙い彼の、作品に対する底知れないエネルギーを感じます。
形や色にこだわり、全体のイメージがきっちりあってなかなか妥協しません。
受賞しても、満足の行く作品でなかった といいます。
人の何倍も時間やエネルギーを費やすのですが、学校ではその時間を保障し、
彼の特性を伸ばしてくれています。
その小学校もあと数日で卒業です。
国語の授業にて
「あっというまに」「ちっとも」という言葉を使って文を作ろうという課題です。
小2のAくんのノートには
・あっというまに
「れんたくんは、しごとをするのが上手なので、あっというまにかべができました。」
・ちっとも
「ぼくもまねをしてかぐをつくってみたけど、ちっともつくれませんでした。」
(かぐは、かべの間違いでしょう)
文才に感動しました・・・・・・😂
Aくんは、小学校に入るまで文字の読み書きができず、自分の名前を書くのがやっとでした。
国語と算数は支援学級で学習していますが、心の中に言葉をたくさん持っていて
こんなに豊かな表現を生み出すことができるようになったのだと驚きました。
大工仕事を日頃見せてくれて、好きな釣りに連れて行ってくれるレンタくんの存在が、いろんな場面で出てきます。
自立への賛歌
今日はS子の高校の卒業式
里親になって最初に関わった子で、色々とドラマもあっただけに
式の冒頭から涙が出てきて仕方がなかった。
初めての出会い 里親里子として「マッチング」の日
まだ小学生であどけない表情、可愛い笑顔の中に、
人を信用していない鋭い瞳があった。
お試しの宿泊 楽しい時間を過ごしたかと思ったら
少しの刺激で崩れて どうなだめても取りつくしまがなかった。
あれから7年8ヶ月
日々の生活の積み重ねの中で「家族」になった。
小、中、高と素晴らしい先生方との出会いもあった。
この高校生活3年間も波乱万丈だった。それでなくても手を焼く思春期時代。
今日の素晴らしい卒業式に参列して 彼女と格闘した日々が全て報われたと思った。
式後、最後のホームルーム、担任や友だちと涙と笑顔で輝くS子の姿
「将来は安定した生活を送りたい」というささやかな夢を持って
新しい生活に歩み出す彼女を、一層支えていきたいと新たな気持ちになった。
そうそう 日頃お世話になっている医大生3人も卒業式に駆けつけてくれました。
式場の受付で「保護者だけなので」と断られ参列できなくて、
体育館の外で一時間半も待って、教室の前でブーケをプレゼントしてくれました。
いろんな事情で実家族も来れない中で他人の学生たちがこんな節目に駆けつけてくれる
なんてありがたいことでしょう。S子も学生たちの姿を見て抱きついていました。
支えてくれる人がたくさんいる これからもいつでも助けてと言えるように
それが自立の第一歩だから。
里母記